ブルーノート移籍第一弾は、キース・ジャレット・ヨーロピアン・カルテット『ビロンギング』に取り組んだ作品!
現代ジャズを代表するサックス奏者、ブランフォード・マルサリスのブルーノート・レコード移籍第一弾リリースが決定。
その作品は、1974年にキース・ジャレットがヨーロピアン・カルテットでECMから発表した名盤『ビロンギング』に丸々取り組んだアルバム。
ピアニストのジョーイ・カルデラッツォ、ベーシストのエリック・レヴィス、ドラマーのジャスティン・フォークナーをフィーチャーした、評価の高い長年のブランフォード・マルサリス・カルテットによる解釈で、2019年以来6年ぶりのマルサリスの新作となる。
アルバムからリード・トラック「Spiral Dance」が公開されている。
ブランフォード・マルサリス・カルテット『ビロンギング』
Branford Marsalis Quartet / Belonging
U2025年3月28日リリース
UCCQ-1217:SHM-CD
≫ LISTEN / BUY
1. スパイラル・ダンス / Spiral Dance
2. ブロッサム / Blossom
3. ロング・アズ・ユー・ノウ・ユーアー・リヴィング・ユアーズ / ‘Long As You Know You’re Living Yours
4. ビロンギング / Belonging
5. ザ・ワインダップ / The Windup
6. ソルスティス / Solstice
<パーソネル>
ブランフォード・マルサリス(sax) ジョーイ・カルデラッツォ(p) エリック・レヴィス(b) ジャスティン・フォークナー(ds)
キース・ジャレットの『Belonging』がリリースされた1974年、ブランフォード・マルサリスは他の音楽に夢中になっていた。
「当時は高校1年生でR&Bを聴いていてキース・ジャレットのソロ・ピアノ作品は知っていたものの、『Belonging』の存在も知らなかった。でも私がジャズに注目するようになった途端、それは大きく変わった。ピアニストのケニー・カークランドが、ヤン・ガルバレク(sax)、パレ・ダニエルソン(b)、ヨン・クリステンセン(ds) を擁するキース・ジャレットのヨーロピアン・カルテットを紹介してくれた。80年代のある日、私たちは飛行機に乗っていて、ケニーがヘッドホンを私の耳に当てて、1979年のアルバム『My Song』を聴かせてくれたんだ。彼が5分後にヘッドホンをとり戻そうとしたとき、私は彼の手をひっぱたいて遠ざけたほど感動したんだ」
自身のカルテットの前作『The Secret Between the Shadow and the Soul』(2019) に、『Belonging』収録の「The Windup」を入れようと決めたときにも同様の発見があったという。
「みんなで「The Windup」を聴いていたら、レヴィスが “『Belonging』を丸々レコーディングすればいい。アルバム全体がとても素晴らしいし、いろいろなことができるはずだ” と言ったんだ。アルバム全体がとても素晴らしいし、それを使っていろいろなことができる。パンデミックが終わった後も、私たちはまだ、“そうだ、これをやるべきだ” と感じていたんだ」
カルテットは、これまでもチャールズ・ミンガス、モダン・ジャズ・カルテット、ジョン・コルトレーンなどのクラシックに、マルサリスのこれまでのアプローチを適用してきた。「『Belonging』では、ヤンがレコードで演奏していたものを明確に演奏した」とマルサリスは指摘する。
「しかし、意識的にオマージュを捧げようとは思っていなかった。私はいつもサックス・ソロだけでなく、レコード全体を聴いている。『Belonging』で最も印象的なのは、すべてがうまく調和していることなんだ」
『Belonging』のレコーディング時に初めて招集され、後に1970年代を代表するグループとなったジャレットのバンドとは異なり、マルサリス・カルテットはバンドとして稀有な歴史を持つ。レヴィスは1996年、カルデラッツォは1999年、フォークナーは2009年に加入しており、互いの音を聴き、反応する能力は比類ない。マルサリスにとって同じくらい重要なのは、時間が与えてくれた教訓だという。
「私たちの最大の利点は、キースのバンドが持っていなかった50年分の情報と、その共有された経験を処理する能力だと思う」
マルサリスは、「このグループの目的は、ジャズ・グループというより室内楽グループに近いものだ」と、その過程で彼は、自分のアプローチに妥協することなくリスナーを魅了する。
「どんな音楽でも、聴衆が求めているのは素晴らしいメロディと伴奏のビートだ。僕らの旅がどこへ行こうが、リスナーがダンスを続ける限り、関係ないんだ」
カルテットは今後数ヶ月間、北米とヨーロッパで大規模なツアーを行う予定だ。