■2016 年にリニー・ロスネスが主導して結成されたアルテミス。2023 年のセカンド・アルバム『In Real Time』も高い評価を受け、米ダウンビート誌ではジャズ・グループ・オブ・ザ・イヤーにも選出された。ブルーノートからのリリースとなる本作は、ピアニスト兼音楽監督のリニー・ロスネス、トランペッターのイングリッド・ジェンセン、テナーサックスのニコール・グローヴァー、ベーシストの上田典子、ドラマーのアリソン・ミラーのクインテット編成でレコーディングされたもの。それぞれのオリジナル曲に加え、ウェイン・ショーターやバート・バカラックの楽曲のカヴァーも収録されている。メンバーの即興的な強さと作曲家としての才能が際立っている注目作。
■先行シングル第 1 弾の「The Smile of the Snake」は、ロスネスが敬愛するピアニスト、ドナルド・ブラウンのペンによるトラック。アート・ファーマーのアルバム『Blame It on My Youth』(1988)が初出で、本作の冒頭を飾る楽曲ともなっている。
■2020 年にブルーノートからデビューしたこのグループは、「さまざまなスタイルやムードを優雅に行き来し、権威と遊び心を交互に鳴らす能力がある。アルテミスとは、優しく、しかし力強く、期待を覆すという意味だ。その音楽は、新鮮な視点を求めるニュアンスの主張のように感じられる」(ウォール・ストリート・ジャーナル)、「このグループの能力の高さは驚異的だ」(ダウンビート)、など多くの称賛を集め続けている。本作について、ロスネスは「私たちの目標は、人々の心に響く誠実な音楽を作ることです。私たちは互いに刺激し合い、一緒に演奏することに情熱を感じています。そのポジティブなエネルギーがすべて音楽に表れていて、オーディエンスにもそれを感てもらえると思います」と語っている。